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住宅用火災警報機の訪問販売をクーリングオフ・解約するには

もう設置工事が終わっているけど・・

設置された火災警報器はどうするの?

・・・こういった現実問題に直面したとき、どう対応するかがポイントのひとつです。

住宅用火災警報器の勧誘でよくある手口

住宅用火災警報器の勧誘では、消防署を騙ったり、設置義務化の虚偽説明が常套手段です。

  • 消防署の方から来た、消防署から委託されて来た、消防署の者ですが・・・と言って突然訪問してくる。
  • 法律で設置が義務付けられたと告げる。時には罰金刑をちらつかせるケースもある。
  • 「設置作業には資格が必要」だとか「すべての部屋に設置しなければならない」とか告げる。すべてウソ。
  • 「ご近所はみんな設置済み。まだなのはお宅だけ」だとか「今日設置しないと違反になりますよ」とか、とにかく判断を急がせる。

火災警報器の設置義務とは

2004年(平成16年)の消防法改正により、

  • 新築住宅→2006年(平成18年)6月から火災警報器の設置が義務づけ。
  • 既存住宅→各自治体が条例で定める日までに設置義務付け。

となりました。2006年6月時点で完成している一戸建てについては、義務付けの日が各自治体で異なります。設置しなければならない場所は、寝室、子供部屋(寝室)、階段の踊り場(2階に寝室がある場合)などです。

火災警報器は、ホームセンターや家電量販店などで、数千円程度で多数販売されています。

住宅用火災警報機の勧誘で見られる典型例

※実際の相談や全国の事例を参照しながら独自にまとめたもので、あくまで例です。

【ケース1】消防署をかたって訪問販売

「消防署の方から来た者」だという人が自宅に来て、「火災警報器を取付けに来ました。法律で設置が義務付けられたんですよ。ここの自治会のみなさんがウチの商品を使ってもらっています。設置には資格が必要なので、こうして各戸を回っているんです」と言われて、ご近所がみんな付けてるなら...と思い、設置してもらった。保証も含めて50万円だと言われた。後から自治会に聞いたら、業者のあっせんなどはしていないという話だった。

※笠本注;消防署「の方」から来たというのは、よくよく確認すると、消防署がある方角から来たという意味のようです。消防署の職員であるかのように錯覚させるセコい言い回しが使われることがあります。あるいは、もっと露骨に「消防署から委託された業者」を名乗ったり、消防署の職員そのものを名乗ったりするケースもあります。消防署のような公的機関が、火災警報器や消火器などの販売を特定業者に委託することはありません。

※笠本注;火災警報器を取付けるのに、資格は必要ありません。誰でもできます。

【ケース2】罰金が科せられると危機感をあおる例

都内で一人暮らしをしている母親から電話がかかってきて「火災警報器を取付けないと罰金を取られるようになったらしいが、お前のところは大丈夫か?」と聞かれました。

何のことかわからず、よくよく話を聞いてみると、数日前に業者が訪問してきて「法律が改正されて、一戸建て住宅には火災警報器の取付が義務付けられるようになった。違反者には罰金が科せられる」といった内容のことを言われたらしいのです。罰金と聞いて母は驚き、その場で業者に設置を依頼し、現金で支払いを済ませてしまいました。

私も以前から火災警報器の設置義務付けについては小耳に挟んでいたので、自分の家のことも心配になって調べてみると、それはどうも違うということがわかってきました。母は昔から「規則を守る」ということには厳しい人で、母のそんな実直さが逆手に取られたような形になりました。すでに工事が終わっていますが、どうにかならないでしょうか。

※笠本注;消防法では、住宅用火災警報器設置義務違反に罰金は定められていません。

【ケース3】まるで関係のない口実を作って訪問する被害例

先日「電話回線の無料点検中です」といって、業者が突然に自宅を訪ねてきた。電話会社の社員だと思って安心して招き入れたのですが、回線を一通り見て回った後、「今年6月から、火災警報器の設置が義務付けられたのをご存知ですか? お宅は未設置のようですね。実は消防署から委託を受けて、各家庭に警報器を設置しているんです。電話回線を利用して設置すれば、緊急時に消防署に通報もできて安心ですよ」と言われ、つい信用してクレジットの契約書にサインした。価格を見ると、約40万円もしたので、びっくりした。

期間内なら速攻クーリングオフ

住宅用火災警報器は多くの場合、訪問販売の形態で契約にいたります。その場合、期間内ならクーリングオフが可能です。設置工事が終わっていてもクーリングオフできます。撤去費用は業者持ちだと、法は定めています。

クーリングオフ期間は、法定書面(法の要求を満たした契約書など)を受け取った日から8日間です。訪問販売では、それが契約日と重なるケースがほとんどだろうと思われます。

この期間中にクーリングオフ通知書を証拠が残る形で発送しましょう。それが、現状では最も確実に契約解除できる方法です。

当職の対応方針は、クーリングオフ期間内の記事に記したとおりです。

期間が過ぎたら書面で意思表示 → 解約交渉

書面で解約の意思表示をしたうえで、多くの場合、事業者と本格的な解約交渉を進めることになるでしょう。クーリングオフ期間が過ぎてしまうと、通知書一通ですんなり解決という訳にはいかないケースが多くなります。

さまざまなケースがありえますので、「こうしたらいい!」と一概には言えません。 このような場合、当職での対応方針は、クーリングオフ期間過ぎの記事に記したとおりです。

住宅用火災警報機をクーリングオフする際の注意点

一般論はさておき、住宅用火災警報機の訪問販売については特有の注意点があります。

すでに設置済みの場合

設置工事が完了していても、クーリングオフは可能です。クーリングオフが適法に成立したら、消費者は業者に対し、無償で原状回復(設置済みの火災警報機を取り外す)するよう求めることができます。あるいは、あえて原状回復を請求せず、設置したままにするという選択も可能です。その際も、消費者側の費用負担は一切発生しません。

業者側に厳しすぎる定めのようですが、そうでもしないと、既成事実を作ることでクーリングオフの機会を事実上奪うという脱法行為が予想されるからです。

現金で全額支払済みの場合

クーリングオフが適法に成立したら、全額返金されます。本来なら。ただ、次のような場合がありますので、要注意です。

業者が捕まらない

こうなると、警察に被害届を出すくらいしか打つ手がなくなります。

住宅用火災警報機の訪問販売では、その場で設置を完了し、現金で全額を支払わせるというケースが少なくありません。その段階で、どこかに雲隠れしてしまう業者が存在します。その場合は、本来渡すべき契約書が渡されていなかったり、記載がいい加減で業者の所在地が虚偽だったりします。

状況によっては、業者の所在確認が必要になるでしょう。

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