健康食品の訪問販売をクーリングオフ・解約するには
一部を服用した、開封した
そんなときはどうなる?
・・・という点が問題になることがあります。健康食品は、政令指定消耗品といって、自ら消費したらクーリングオフできなくなる商品として指定されています。しかし実際には、そんなに単純ではありません。その他、健康食品の勧誘でよくある手口と解決方法を、以下にまとめました。
健康食品の訪問販売で見られる手口
- 「無料で健康チェックします」と電話がかかってきた。
- 「健康についてのアンケートをお願いします」と電話がかかってきた。
- 「天然酵母の食パンが3斤100円」というチラシに興味を持って自然派食品の店に出向いたら、健康不安をあおられて契約させられた。
- 血圧を計る、採取した血液を顕微鏡で見せられる、微弱電流を体に流すなど、何らかの検査や医療行為をする(医師法違反の疑いがあります)。
- 視力改善効果がある、バストアップ効果がある、お肌がすべすべになる、呼吸器系を強化し病気をしない体になるなど、何らかの体質改善効果を謳う(薬事法違反の可能性があります)。
- 健康食品の効能や理論、体験談などをまとめた書籍を宣伝ツールに使う場合も(表現の自由を隠れ蓑に、法の広告規制を逃れるため)。
- 会員を増やせば必ず儲かると言われたが、思うようにいかず、友人が自分から離れていった(マルチ商法)。
※健康食品と薬事法
医薬品でないのに「病気が治る」などと効果や効能を謳うのは(保健機能食品を除き)、薬事法違反です。「飲むだけでやせる」など不確実な効果を誇大にうたっているもののほか、「体内脂肪を消費する」「老廃物の排除に効果がある」などと合理的根拠がなく、いかにも直接身体に影響を及ぼし、体質改善あるいはダイエット効果があるような虚偽、誇大広告表現は、健康増進法や薬事法に抵触する可能性があります。
いわゆる健康食品は、医薬品とは異なり、病気の予防、治療を目的とするものではありません。また、健康食品には副作用がないと思われがちですが、発疹や下痢、肝機能障害などの事例もあり、注意が必要です。特に外国製の健康食品の場合、医薬成分が入っていたり、不純物が入っていたりする場合もあります。
健康食品の勧誘で見られる典型例
※実際の相談や全国の事例を参照しながら独自にまとめたもので、あくまで例です。
【ケース1】アンケートを口実に勧誘
数日前に「##健康についてのアンケート##に答えて欲しい」と突然電話があった。ひざが痛くて困っていることを話したところ、よい健康食品があるからと業者が訪ねてきた。
業者から説明を受け「長期間飲まないとよくならない」と勧められるままに健康食品1年分30万円をクレジットで契約した。
しかし、冷静になって考えると高額であるし、自分の体に合うかどうかもわからない。購入の際に飲み方を教えるといわれて1瓶を飲んでいるが、すべて解約したい。
【ケース2】短期間で憧れのDカップに!
インターネットの健康食品サイトで「短期間で簡単にあこがれのDカップバストになれる」というキャッチフレーズを見てカウンセリング付の豊胸健康食品お試しセットを申し込んだ。
3日後に届いた健康食品に「使い方をご説明しますので下記フリーダイヤルへお電話をしてください」という手紙が入っていた。早速電話をかけると、現在の体調や食生活など生活状況について質問された。「この健康食品を3ヶ月飲んでいただいたお客様の96%がBカップからDカップのバストになっています。
○○さんもお試しセットの後に3ヶ月飲み続ければ成功間違いなしです!」と健康食品の購入を勧められた。
価格は一瓶20万円で3ヶ月分60万円とのことだったので、悩んでいると「バストが大きくなったら女としての幸せを満喫できますよ。そのためだったら安いものでしょう」と言われ契約した。
1ヶ月毎日飲み続けたが、効果がないので問い合わせると「では毎日3錠に増やしてください」と言われた。3ヶ月が経過する前に全部飲み終わってしまったが、効果がないのでクレジットの支払いを続けたくない。
【ケース3】会員になって人を紹介していけば、絶対儲かる!
同窓会で久しぶりに会った友人から「とても良い健康食品がある。その健康商品を購入し、会員になって人に紹介すればマージンがもらえ、絶対に儲かる」と誘われて1箱1万円の健康食品50箱、50万円分を購入し、支払いは36回のクレジット払いとした。
一週間後に商品が届いたので、さっそく、友人や知人への勧誘を始めたが、思うようにいかず、まだ一箱も売れていない。この先、このまま取引を続けていく自信がないので解約したいと思っているが、50箱の健康食品がそのまま手元に残るうえに、クレジットの支払いも残ってしまうので、どうしようか悩んでいる。
【ケース4】飲んでいるうち、効果に期待が持てなくなり、体調も崩した。
「飲むだけで気軽にダイエット!」という雑誌広告が目にとまり、興味を持ちました。カウンセリングがついているとのことだったので電話をしたところ、「うちの商品を継続して服用すると体質改善効果がある。そのためリバウンドの心配がない」と勧められ、契約をしました。
しかし、飲んでいるうちに、説明のような効果が現れず、さらに胃腸の調子を崩し、体もけだるく感じるようになりました。30万円という高額なので「契約してしまったものは仕方がない」とあきらめ切れません。
期間内なら速攻クーリングオフ
もし訪問販売やマルチ商法的な手法をもって契約を締結したのなら、期間内にクーリングオフをしましょう。クーリングオフ期間は、法定書面(法の要求を満たした契約書など)を受け取った日から8日間です。訪問販売では、それが契約日と重なるケースがほとんどだろうと思われます。マルチ商法の場合は20日間です。例外規定もあります。
この期間中にクーリングオフ通知書を証拠が残る形で発送しましょう。それが、現状では最も確実に契約解除できる方法です。
当職の対応方針は、クーリングオフ期間内の記事に記したとおりです。
通信販売や、期間過ぎなら書面で意思表示 → 解約交渉
書面で解約の意思表示をしたうえで、多くの場合、事業者と本格的な解約交渉を進めることになるでしょう。クーリングオフ期間が過ぎてしまうと、通知書一通ですんなり解決という訳にはいかないケースが多くなります。また、通信販売の場合は、クーリングオフの規定そのものが法律にありません。
さまざまなケースがありえますので、「こうしたらいい!」と一概には言えません。
とくに健康食品の場合は、宣伝広告の違法(薬事法違反の医学的効能を謳ったり、景品表示法違反の不当な広告表示など)が多く見られます。加えて、法定書面の不備や勧誘行為の違法性その他もろもろの状況を検討しながら、方針を立てることになります。
当職での対応方針は、クーリングオフ期間過ぎの記事に記したとおりです。
布団・寝具類の訪問販売をクーリングオフする上での注意点
一般的な注意点はさておき、布団・寝具類特有の問題について以下に簡単に申し述べます。
もう食べちゃった→どうしたらいい?
服用済みの分を含めてクーリングオフするか、また断念するかは、状況に応じた判断となります。
健康食品は、自ら使用・消費したら期間内でもクーリングオフできなくなる商品として、政令で指定されています(政令指定消耗品)。
この「自ら」という部分が重要です。たとえば、業者から「ちょっと試してください」みたいな感じで促されて食べたような場合は、ここでいう「自ら消費した」ことにはなりません。クーリングオフ期間内なら、食べた分も含めてクーリングオフができます。業者がわざと食べさせておいて「消費したものをクーリングオフできないでしょう」みたいな口実を作るのを防ぐためです。
※ただし、業者の勧めだったか「自ら」だったか、争いになる可能性は残されています。多くの場合、証拠が残っていないからです。
これらの状況を総合的に勘案した上で、ご依頼者様に最も適したご提案をさせていただきます。
食べたのは1包だけ→一箱まるまる請求された?
仮に「自ら消費した」としても、残っている部分はクーリングオフできます。たとえば、1セット10包入りの健康食品を5セット購入し、1包だけ消費したら、残りの9包と4セット分はクーリングオフできます。
よって、1包の消費で1セット全額請求するのは、違法請求です。
当職では、クーリングオフ代行の際にこのような違法請求が発生しないよう、業務に工夫を凝らしております。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 健康食品の訪問販売をクーリングオフ・解約するには
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://cooling-off.ktz.jp/mt-tb.cgi/106


