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中途解約でしばしば問題となること

中途解約で問題となるのは、

清算金額と契約期間です

エステ、英会話など語学教室、学習塾・家庭教師、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの6業種で、クーリングオフ期間が過ぎてしまったら、中途解約制度の活用を検討します。

他にも、マルチ商法や預託商法(現物まがい商法)で、中途解約の定めがあります。

こんなとき、どうしますか?

※以下の事例は、問題点明確化のため、事実関係を簡略化したものです。

半分も受けていないのに、これだけしか返金されないの?

次の内容でエステの契約をしました。

  1. 内容と回数、期間;美顔エステ、50回、半年間
  2. 契約単価;通常1万円/回→キャンペーンで5,000円/回
  3. 契約総額;25万円

20回ほど施術を受けたところで、肌に発疹が出たため中途解約を申し出ました。5,000円×20回=10万円で、解約損料を計算に入れても13万円ほど返ってくると思っていたら、返金されたのは3万円だけ。

サロンは、「中途解約なのでキャンペーン価格は適用されない」と、通常価格の1万円で計算した清算金額を主張しているのですが・・・

※これは違法な請求です。「NOVA裁判の影響」の記事をご覧下さい。

中途解約とは

エステ、語学教室、家庭教師等、学習塾等、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの6業種(特定継続的役務提供)の契約では、クーリングオフ期間が経過した後でも、契約の期間内であれば、加入者は将来に向かって自由に契約を解除できます。これを特定商取引法上、「中途解約」といいます。業者の合意は必要ありません。一方的に中途解約できます。

「将来に向かって」とは、中途解約をするまでの契約は有効に成立したことを意味します。つまり、消費者は提供済みサービスの対価を支払う義務が発生します。

中途解約の条件

法では、以下の通り定めています。

法定解約料

サービスの提供開始前なら

  1. 契約の締結および履行のために通常要する費用(サービス提供前の法定解約料)
  2. 法定利率(年6%)による遅延損害金

※上記2項目の合計金額が上限額となります。

サービスの提供開始後なら

  1. 提供済みサービスの対価相当額
  2. 契約の解除によって通常生じる損害の額(サービス提供後の法定解約料)
  3. 法定利率(年6%)による遅延損害金

※上記3項目の合計金額が上限額となります。

法定解約料は、サービスごとに政令で、以下の表のように定められています。

サービス提供前後の法定解約料
開始前開始後
エステ20,000円20,000円or契約残額の10% → 低い額
英会話など15,000円50,000円or契約残額の20% → 低い額
家庭教師等20,000円50,000円or1ヶ月分の対価 → 低い額
学習塾11,000円20,000円or1ヶ月分の対価 → 低い額
パソコン教室15,000円50,000円or契約残額の20% → 低い額
結婚相手紹介30,000円20,000円or契約残額の20% → 低い額

※提供済サービスの対価相当額とは

サービス提供開始後の清算上限額にある「提供済みサービスの対価相当額」について補足します。契約締結時の書面に記載された方法にもとづき算出することになりますが、その際用いる方法、単価については合理的なものでなければなりません。 すなわち単価については、「契約締結の際の単価」を用いることが原則であり、合理的な理由なくこれと異なる単価を用いることはできません。たとえば、通常価格1回1万円のエステティックサロンを期間限定特別価格3千円で契約を締結した場合には、3千円の単価を用いて清算することになります。

月単位でサービスの対価が計算されている場合には、社会慣行などに照らし1ヶ月またはこれより短い期間を単位として清算します。契約期間中なら何度でもサービスを受けられるという、いわゆる「フリーパス制」などが該当します。

回数をもってサービスの対価が計算されている場合は、特別な理由がない限り1回を単位として清算することになります。たとえば英会話教室の100回受講券を50万円で契約したら、1回の単価は5千円です。10回受講した時点で中途解約したら、提供済みサービスの対価相当額は5万円という計算になります。

以上のような狭い意味でのサービスの対価の他に、入学金・入会金などの名目の金銭はどうなのかという問題があります。このようにサービス提供の開始時に発生するものについては、「提供されたサービスの対価」といえる合理的な範囲でこれに含めることができます。たとえば会員証の作成費、契約書面作成費、データ入力費、クラス分けテストの実施・採点の費用などが「合理的な範囲」と言えるでしょう。契約書面に「サービスの対価その他支払わなければならない金銭の額(明細と総額)」の記載が求められている趣旨から考えて、契約書面に特に記載がなければ、「提供済みサービスの対価」として消費者が負担する必要はないと考えられます。

関連商品の扱い

関連商品が販売されていた場合は、サービスの中途解約に伴い、そちらの契約も解除することができます。「することができる」ので、サービス本体を中途解約すれば関連商品が自動的に解約になる訳ではありません。別途の、あるいはサービス本体の中途解約の意思表示と同時に、関連商品も解約する旨の意思表示が必要です。

サービスの中途解約に伴って関連商品の販売契約が解除されたときは、たとえ損害賠償額の予定や違約金について特約があったとしても、法令に定められた額を超える金銭を、事業者は請求することができません。「法令で定められた額」とは、あくまで上限額でであり、この金額までの請求権を販売業者に与えたものではない点は、サービスの解約と同じです。下記いずれのケースでも、2項目の合計額が上限となります。

関連商品が返還された場合

  1. 関連商品の通常の使用料に相当する額、または価値の減少額の、いずれか大きい方
  2. 法定利率(年6%)による遅延損害金

関連商品が返還されない場合

  1. 関連商品の販売価格に相当する額
  2. 法定利率(年6%)による遅延損害金

契約の解除が関連商品の引渡し前の場合

  1. 契約の締結および履行のために通常要する費用の額
  2. 法定利率(年6%)による遅延損害金

※「通常の使用料」とは

関連商品の「通常の使用料」について補足します。あくまで「通常」ですので、その契約固有の事情で特別に費用がかかっていたとしても、それをそのまま請求することは許されません。その商品について、賃貸借が営業として行われていれば、その賃貸料が一応の目安となるでしょう。たとえば美顔機のレンタルサービスが一般に行われているならば、その平均的なレンタル料を目安とすることができます。しかしそのような営業が行われていない場合は、その商品の減価償却費、マージン、金利などを考慮した合理的な額を「通常の使用料」として算出なければなりません。立証責任は事業者側にあると考えられています。

具体的な使用料については、商品によってはその商品を販売する業界において、標準的な使用料率が算定されているものもあるので、それを参考にすればいいでしょう。業界において算定されていない場合は、当該関連商品の販売を行った者が請求する損害賠償などの額の積算根拠を確認し、それが妥当かどうかを個別に判断する必要があります。

中途解約の注意点

どんな契約でもできるる訳ではありません

法律上、中途解約の制度が設けられているのは、エステ、英会話など語学教室、学習塾・家庭教師、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの6業種とマルチ商法、預託商法(現物まがい商法)です。

その他の取引では、この制度の適用はありません。

契約期間~中途解約にも期限があります

中途解約制度の適用がある契約には、契約期間が定められています。中途解約は、その契約期間中に手続きする必要があります。

たとえば、エステ50回を1年間で受ける契約を締結したが、10回しか受けられなかったとします。この場合、契約期間内に中途解約をしたら、10回分の実費と法定解約料の負担で済みます。しかし、1年を過ぎて中途解約しようとしても、それは認められません。最近、このようなご相談が増えてきていますので、ご注意下さい。

清算金額をめぐるトラブル

清算金トラブルの記事をご参照下さい。

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