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クーリングオフとは

クーリングオフは、現行法上、消費者にとって最も強力な契約解除の権利です。しかしそれも、120%使いこなさなければ絵に描いた餅です。

クーリングオフとは

クーリングオフとは、

  • 一定の要件を満たせば、
  • 一定期間内ならば、
  • 消費者の方から一方的に、無条件で、
  • 申込みの撤回や契約の解除ができる消費者の権利

です。非常に強い権利である反面、その適用には、法律で一定の制限が加えられています。

個人としての消費者と事業者の間で締結される取引が主たる適用対象ですが、個人事業者と事業者の間あるいは事業者同士の取引でも、一部適用の余地があります。

クーリングオフの利点

強い権利ある反面、すべての取引に適用される訳ではなく、法律で一定の制約が設けられています。消費者側から見ると、以下のように利点と制約をまとめることができます。

【メリット1】きわめて強い権利であること

一定の要件を満たせば適用されますから、いわゆる悪徳商法に限らず権利を行使できます。

一方的にできますから、事業者の同意は不要です。通常の契約なら当事者双方の合意で解除するのが一般的ですが、クーリングオフを行使すれば、事業者側がイヤだといっても解除できます。

無条件でできますから、解約理由など説明する義務もありません。解約する旨だけを文書で意思表示すれば足ります。解約の理由をしつこく問い質すことでクーリングオフを妨害しようとする事業者の行為は、法律で禁止されています。

【メリット2】カンタンで確実で、なおかつ消費者にきわめて有利

クーリングオフの権利は、文書一通で行使できます。クーリングオフの通知が発信された時点で(事業者に到達したときではありません)、その契約は当初からなかったことになります。

すでに支払った金銭は全額返金されますし、商品の引き取り費用も事業者負担になります。事業者からの違約金・損害賠償等の請求も禁止されいます。すでに商品が引き渡されてその一部を消費してしまっていても、政令指定消耗品でない限りは、現状のままでの返品が認められています。

詳しくは、クーリングオフの効果をご覧下さい。

クーリングオフの制約

【デメリット1】適用範囲は、法律できっちり定められている

法令に定められた要件に該当しないと、クーリングオフはできません。その要件は、業種や取引形態、商品・権利・サービス、取引時の状況、権利の行使時期など、様々な場面に応じて個別に決められています。

それゆえ、法令の要件から外れてしまってクーリングオフできないケースも発生しがちです。例外が多いし、例外の例外もあったりします。また業界団体や個別の事業者が独自にクーリングオフの規定を設けている場合があります。本当にクーリングオフできないかどうかは、しっかり検証する必要があります。

【デメリット2】期間がとても短い

業種や取引形態に応じて、法定書面交付の日から(契約日からではありません)8日~20日間と定められています。

実際に寄せられる相談は、クーリングオフ期間過ぎの案件が多いようです。

そんな場合でも、法は、適法な契約書面の交付や、違法な勧誘行為の有無などに応じて、クーリングオフ期間の延長や契約の取消し制度を設けたりしています。

クーリングオフ制度の趣旨

「クーリングオフ」という言葉どおりに、「頭を冷やして考え直す」ための消費者側の猶予期間というのが、制度の趣旨です。

そもそも「契約」は、消費者と事業者とが対等な立場で取り交わすのが本来の姿です。そうは言っても実際には、消費者側はたいてい素人さんで、専門知識や商品知識に乏しいのに対し、事業者側は何といってもその道のプロ。消費者は圧倒的に不利な立場に置かれるのが通例です。中にはそこにつけ込んで、あの手この手で無理やり高額な商品を売りつける悪質な業者も存在します。そこで、このように弱い立場の消費者を保護する目的で、一定の条件・期限付きで「クーリングオフ」という強力な武器が法律で設けられました。

クーリングオフが適用されるのは、大きく分けて次の二通りです。

不意打ち的な販売方法

訪問販売、電話勧誘販売などがこれに該当します。

自分から店舗に出向いてあれこれ商品を吟味するなら、それなりの心の準備ができていると想定されますが、訪問販売や電話勧誘販売などは、消費者側が何の準備もないまま取引の現場に巻き込まれるという性質を持っています。加えて、えてして強引だったりしつこい勧誘だったり、攻撃的であること、第三者の目に留まる機会がまずない場所で行われることが、その特徴として挙げられます。

内容が難しい、消費者にとってリスクが高いもの

連鎖販売取引(マルチ商法)、特定継続的役務提供(エステ、英会話など、学習塾・家庭教師、パソコン教室、結婚相手紹介サービス)、業務提供誘引販売(内職商法、モニター商法)、預託取引などがこれに該当します。専門用語とか並べ立てられて、訳もわからず契約してしまったとか、投機的要素が大きいものとかは、消費者側に契約の必要性を冷静に再考する期間が必要と考えられています。

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