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投資マンションの悪質な勧誘の規制を強化~国土交通省通知

宅地建物取引業法の施行規則が改正され、本日(2011年10月1日)、施行されました。

投資マンションの悪質な勧誘については、従来から「相手方を困惑させるような」勧誘行為が禁止されていましたが、今回の施行規則改正で、以下の行為の禁止が明文化されました。



  • 勧誘に先立って宅地建物取引業者の商号または名称、勧誘を行う者の氏名、勧誘をする目的である旨を告げずに、勧誘を行うこと
  • 相手方が契約を締結しない旨の意思(勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、勧誘を継続すること
  • 迷惑を覚えさせるような時間の電話または訪問による勧誘

以下は、国土交通省が本年9月16日付で各地方支分部局主管部長あてに出した通知です。今回の改正に関する運用についての国土交通省の考え方が、細部にわたり記載されています。

※施行規則改正の報道発表は、国土交通省のサイトでPDFで公開されています。通知文は、同省のサイトで入手できます(PDF)。

※実際に投資マンションのクーリングオフを検討中の方は、「投資マンション・不動産をクーリングオフ・解約するには」を合わせてご覧ください。

国土動指第26号
平成23年9月16日
各地方支分部局主管部長あて
国土交通省土地・建設産業局不動産業課長
「宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する命令」の運用について

宅地建物取引業法施行規則(昭和32年建設省令第12号)の一部を改正する命令が平成23年8月31日に公布され、平成23年10月1日付で施行されることとされたところである。

ついては、改正施行規則の具体的な運用に当たって留意すべき事項等を下記のとおりとするので通知する。

第1 勧誘に先立つて、宅地建物取引業者名、担当者名、勧誘目的を告げずに勧誘を行うことの禁 止(宅地建物取引業法施行規則(以下「省令」という。)第16条の12第1号ハ関係)

宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘に際して、会社の名称や勧誘の目的等を告げないことに起因する苦情やトラブルが多く見受けられる実態にかんがみ、相手方等が宅地建物の勧誘を受けているという認識を明確に持ち得るよう、勧誘に先立って、所定の事項を告げなければならないことを規定したものである。

(1)「勧誘に先立つて」について

「勧誘に先立つて」とは、契約締結のための勧誘行為を開始する前という意味である。勧誘を行うに当たっては、相手方等が勧誘を受けるか拒否するかを判断する機会を勧誘行為を開始する前に確保することが重要であることから、「勧誘に先立つて」、所定の事項を明確に告げなければならない。具体的には、個々の事例ごとに判断することになるが、一般的には、電話による勧誘(以下「電話勧誘」という。)の場合は、相手方等に電話が繋がった時点で告げなければならず、訪問による勧誘(以下「訪問勧誘」という。)等の場合は相手方等と接触し、会話を開始した時点で告げることになる。また、相手方等が宅地建物取引業者の事務所等を訪れた場合には、相手方等に物件の具体的な内容等について説明を開始する時点で告げる必要がある。

(2)「宅地建物取引業者の商号又は名称」について

宅地建物取引業者の宅地建物取引業の免許における「商号又は名称」を相手方等が明確に認識できるよう告げる必要がある。例えば、名称の一部や略称、フランチャイズの名称のみを告げることは本規定における「商号又は名称」を告げたことにはならない。 実際の勧誘行為を宅地建物取引業者から委任された代行業者(宅地建物取引業法(以下「法」という。)第47条の2に規定する「代理人」をいう。)が行っている実態も見受けられるが、その場合は、委任をした宅地建物取引業者の「商号又は名称」を告げることが必要となる。また、この場合において、相手方等が当該勧誘の内容について代行業者に問い合わせ等を行うことも想定されることから、代行業者の「商号又は名称」、並びに当該代行業者が宅地建物取引業者から委任をされている旨も勧誘に先だって告げることが望ましい。

なお、訪問勧誘等、相手方等に直接勧誘を行う場合には、法第48条第2項の規定により、相手方等の求めに応じて従業者証明書を提示しなければならないことに留意する必要がある。

(3)「勧誘を行う者の氏名」について

実際に勧誘を行う担当者の氏名を告げることが必要である。なお、宅地建物取引業者から委任された代行業者が勧誘を行う場合においても、実際に勧誘を行う当該代行業者の担当者の氏名を告げることとなる。

(4)「契約の締結について勧誘をする目的である旨」について

勧誘の対象となる物件の契約を締結することが勧誘の目的である旨を告げることが必要であり、「投資用マンションの購入について説明をさせて頂きたい」など、具体的な勧誘目的を明確に告げなければならない。例えば、マンションの売買契約の締結を行うことが具体的な勧誘目的であるにもかかわらず、それを明確に告げる前に、「年金や老後の生活設計に関する提案をさせて欲しい」、「将来の資産運用に関して説明をさせて欲しい」などの説明を行うことは、その説明自体が勧誘行為に該当するものであることから、「勧誘に先立つて」、勧誘目的を告げたことにはならない。

第2 相手方等が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示した場合の再勧誘の禁止(省令第16条の12第1号ニ関係)

宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘に際して、相手方等が勧誘を断っているにもかかわらず、執拗に面会を求めたり、繰り返し電話を架ける行為を行うことによる苦情等が多く見受けられる実態にかんがみ、相手方等が「契約を締結しない旨の意思」、「勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思」を表示した場合の再勧誘の禁止を明示的に規定したものである。

(1) 「契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。以下同じ。)」について

相手方等の「契約を締結しない旨の意思」は、口頭であるか、書面であるかを問わず、契約を締結する意思がないことを明示的に示すものが該当する。具体的には、相手方等が「お断りします」、「必要ありません」、「結構です」、「関心ありません」など明示的に契約の締結の意思がないことを示した場合が該当するほか、「(当該勧誘行為が)迷惑です」など、勧誘行為そのものを拒否した場合も当然該当することとなる。

(2)「勧誘を継続すること」について

相手方等が契約を締結しない旨の意思表示を行った場合には、引き続き勧誘を行うことのみならず、その後、改めて勧誘を行うことも「勧誘を継続すること」に該当するので禁止される。同一の宅地建物取引業者の他の担当者や同一の宅地建物取引業者から委任されたすべての代行業者の担当者による勧誘も同様に禁止される。

電話勧誘又は訪問勧誘などの勧誘方法、自宅又は会社などの勧誘場所の如何にかかわらず、相手方等が「契約を締結しない旨の意思」を表示した場合には当該勧誘行為は禁止される。

再勧誘の禁止の対象については、勧誘の相手方等が契約を締結しない旨の意思をどのように示したかにより異なるため、個別の事例ごとに判断することとなる。

例えば、投資用マンションの売買契約の締結に係る勧誘において、相手方等から、

  1. 「投資用マンションは結構です」との意思表示がなされた場合には、「投資用マンション」の勧誘を行うことは再勧誘に該当する。
  2. 「マンションの勧誘は結構です」との意思表示がなされた場合には、「投資用」のみならず、「居住用」も含め、広くマンションの勧誘を行うことは再勧誘に該当する。
  3. 「御社(宅地建物取引業者)からの勧誘は結構です」との意思表示がなされた場合には、当該勧誘を行った宅地建物取引業者が行う勧誘はすべて再勧誘に該当する。

なお、当該契約について「勧誘を継続すること」がどの程度の期間にわたって禁止されるかについては、個別の事例ごとに判断することになるが、相手方等もある一定期間が経過することにより、勧誘を受けることの意思が変化することも十分考えられることから、相手方等が将来にわたってすべての勧誘を拒否した場合など、明確な意思の表示があった場合を除き、将来にわたって当該相手方等への勧誘がすべて禁止されるものではないと考えられる。

いずれにしろ、相手方等が契約を締結しない旨の意思をどのように具体的に示したかという事実を踏まえ判断されることになるため、慎重に対処することが望ましい。 例えば、ある一定期間経過後に同様の勧誘を行う場合は、相手方等から「契約を締結しない旨の意思」が示されたことを踏まえ、トラブル防止の観点から、新たな勧誘であることについて、相手方等に改めて意思の確認を行うなどした後に勧誘を行うことなどが考えられる。

第3 迷惑を覚えさせるような時間の電話又は訪問による勧誘の禁止(省令第16条の12第1号ホ関係)

宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘に際して、社会通念上、明らかに相手方等が迷惑を覚えるような不適当な時間に勧誘を行うことによる苦情等が多く見受けられる実態にかんがみ、不適当な時間帯における勧誘の禁止を明示的に規定したものである。

(1)「迷惑を覚えさせるような時間」について

「迷惑を覚えさせるような時間」については、相手方等の職業や生活習慣等に応じ、個別に判断されるものであるが、一般的には、相手方等に承諾を得ている場合を除き、特段の理由が無く、午後9時から午前8時までの時間帯に電話勧誘又は訪問勧誘を行うことは、「迷惑を覚えさせるような時間」の勧誘に該当するものと考えられる。

(2)「電話し、又は訪問すること」について

ここでは不適当な時間に電話勧誘又は訪問勧誘を開始することを禁止しているものであり、勧誘の途中で、「迷惑を覚えさせるような時間」に該当するに至ったとしても、本規定の禁止行為の対象にはならない。

また、本規定は、電話勧誘又は訪問勧誘を禁止しているものであることから、例えば、相手方等が事務所に訪問した場合など、これら以外の勧誘を「迷惑を覚えさせるような時間」に行ったとしても本規定の禁止行為の対象とはならない。

第4 深夜又は長時間の勧誘等によりその者を困惑させる行為の禁止(省令第16条の12第1号ヘ関係)

本規定は、深夜における勧誘や長時間にわたる勧誘など、私生活又は業務の平穏を害するような方法により相手方等を困惑させる行為を禁止するものである。最近における宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘に際して、深夜にわたる執拗な勧誘が行われたことによる苦情等が多く見受けられた実態にかんがみ、特に「その者を困惑させる行為」の例示として深夜における勧誘を加えたものである。

「その者を困惑させる行為」については、個別の事例ごとに判断がなされるものであるが、深夜勧誘や長時間勧誘のほか、例えば、相手方等が勤務時間中であることを知りながら執拗な勧誘を行って相手方等を困惑させることや面会を強要して相手方等を困惑させることなどがこれに該当するものと考えられる。

※実際に投資マンションのクーリングオフを検討中の方は、「投資マンション・不動産をクーリングオフ・解約するには」を合わせてご覧ください。

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